目次
1.地下水汚染と土壌汚染
地下水汚染は、土壌汚染とセットで語られることが多い問題と言えます。
なぜなら、土壌に浸透した特定有害物質が、地下水にまで到達、移動することで、広範囲にわたって甚大な被害をもたらしてしまうからです。
汚染された地下水を飲んだり、農作物を育てるために使用したりすれば、健康被害が出ることも予想されます。
また、いったん汚染された地下水を完全に浄化するのは、非常に難しいという特徴もありますね。
土壌汚染問題が地下水汚染問題に発展する可能性が高いかどうかは、汚染の原因となっている物質によって異なります。
地下水汚染の原因になりやすいのが、以下の2種類の特定有害物質です。
2.地下水汚染の原因:重金属類
重金属で水質汚染の原因になり得る物質としては、水銀やカドミウム、六価クロムにふっ素など第二種特定有害物質と呼ばれる物質が挙げられます。
汚染状況によっては、非常に重大なトラブル事例を引き起こす可能性もあり、注意が必要です。
3.地下水汚染の原因:揮発性有機化合物
第二種特定有害物質よりも地下水汚染の原因になりやすいのが、揮発性有機化合物のうち第一種特定有害物質とも呼ばれる物質です。
土壌の深くまで浸透しやすいという特徴があります。
つまり、地下水にまで特定有害物質が到達し、地下水汚染の原因になりやすいと言えます。
第一種特定有害物質の中でも、特に汚染の原因として多く目にするのがテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン、ベンゼンです。
テトラクロロエチレンはクリーニング業で使われていて、該当業種があったエリアにおいて、超過物質として検出されやすいです。
一方ベンゼンは、ガソリンに含まれる物質です。ガソリンスタンド跡地や石油関連工場などで、特に注意が必要ですね。
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