コラム

日本における土壌汚染の歴史!古くは明治時代から続いている

2020.8.2

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近年、豊洲市場での土壌汚染問題を筆頭に、さまざまな土壌汚染や水質汚染に関係する問題が明るみになっています。

しかし、土壌汚染は今に始まったことではなく、その歴史は古いのです。

日本で最初に土壌汚染を含めた環境汚染が明るみになったのが明治時代、それから昭和の高度成長期には人体に深刻な影響を与えた有名な公害事件も発生しています。

そこで今回は土壌汚染の歴史として、土壌汚染や水質汚染による歴史上有名な事件と、その対策の歴史も合わせてご紹介いたします。

目次

  1. 1. 日本での土壌汚染の歴史とは

  2. 2. 日本で最初の土壌・水質汚染は4大鉱害事件

  3. 3. 土壌・水質汚染の現状は?

1. 日本での土壌汚染の歴史とは

土壌汚染とは、土壌の中に有害物質(有機溶剤・重金属・油・農薬など)が浸透もしくは混入している状態を指し、何もせずに放置していれば、人への健康被害だけでなく農作物や植物の生育にも影響を与え、食の安全が脅かされる可能性もあります。

日本での土壌汚染の歴史

近年、企業の環境活動や土地取引に伴って土壌汚染調査を行うケースが増えているのに比例して、多くの土壌汚染に関係する問題が顕在化しています。

しかし、日本での土壌汚染問題は今に始まったことではなく、100年以上前から続いているのです。

2.日本で最初の土壌・水質汚染は4大鉱害事件

日本で最初の土壌汚染問題は、当時日本の主要産業であった鉱山採掘による「鉱害」です。

その代表的な事件が、足尾銅山(栃木県)・別子銅山(愛媛県)・日立鉱山(茨城県)・小坂鉱山(秋田県)に関係した一連の「4大鉱害事件」になります。

中でも特に有名なのが19世紀後半の明治時代初期に発生した「足尾銅山鉱毒事件」です。

鉱毒が鉱山周辺の土壌や河川・海域を汚染し、人への健康被害(死者・死産は推計1,000人強)を含めて甚大な被害を与えています。

足尾銅山から排出された鉱毒ガス・鉱毒水などの鉱毒によって、酸性雨や土壌・水質汚染が発生し、人や周辺環境に著しい被害をもたらしたのです。

具体的には、酸性雨によって周辺の山々は禿山となり、土砂崩れなどが度々発生、そして渡良瀬川が汚染されたことで沿岸の土壌まで汚染され、農作物の生育に甚大な影響を与え、最終的には海域まで汚染が拡散し漁業にまで多大な損害を与えています。

さらに、上記のような被害が発覚してから事態が収束するまで100年近い期間を要しているなど、日本の公害問題として最も有名な事件といえるでしょう。

高度経済成長期の有名な4大公害事件

上記の鉱害事件から日本は2度の世界大戦を経験しますが、第二次世界大戦後の高度成長を迎えた時期に発生したのが「4大公害事件」になります。

4大公害事件とは以下の4つの地域で発生した戦後に起きた公害ですが、それぞれ甚大な被害をもたらした事件です。

4大公害事件とは

・水俣病:熊本県の水俣湾周辺で発生したメチル水銀化合物による公害

・新潟水俣病:新潟県阿賀野川流域で発生したメチル水銀化合物による公害

・イタイイタイ病:富山県の神通川流域で発生したカドミウムによる公害

・四日市ぜんそく:三重県四日市市磯津地区を中心に発生したコンビナートからの排煙による大気汚染

名前だけでも知っているという方はいると思いますが、以上4つの事件が4大公害事件と呼ばれ、いずれの事件も環境だけでなく、人体に深刻な影響を与え大きな社会問題になっていました。

中でも、水俣病はメチル水銀化合物に汚染された魚介類を摂取することで中毒性の神経系疾患が発症し、後遺症が残るなど人体に深刻な影響を与えたことから、2009年には被害者を救済するための水俣病特別措置法が成立しています。

3.土壌・水質汚染の現状は?

明治期の4大鉱害事件や昭和の高度成長に伴う4大公害事件が発生したのち、対策のための法律が多数成立したことで、排水や廃棄物に対しての規制が厳しくなり、環境汚染は一時低下傾向にありました。

しかし、環境汚染について問題視されながらも、昭和後期のバブル期にはエレクトロニクス産業が活性化し、大気中に容易に揮発する揮発性有機化合物による土壌・水質汚染が急増していったのです。

また、土壌を汚染する有害物質は「蓄積性」が高く、世界第二次大戦後の高度経済成長期に不適切に廃棄された有害物質が長期間蓄積され、多くの土壌が汚染されたままになっているとされています。そこで近年、多くの土壌汚染に関係する問題が顕在化してとお話ししましたが、以前からの土壌汚染が原因で多くの事例が顕在化していると考えられます。

その一番の例が「豊洲新市場への移転問題(ガス工場跡地)」ですが、全国さまざまな地域で土壌汚染が次々に見つかっているのです。

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