ガソリンスタンドの跡地は、幹線道路に面していたり角地にあったり、土地を探している人にとってはすごく魅力的です。
そんなガソリンスタンド跡地のポイントは、貯蔵タンクの処理が適切に行われ、ガソリンなどが適切に処理されていたかどうかが見るべきポイント!
ガソリンスタンド跡地で気をつけたい汚染物質を紹介します。
目次
1.ガソリンスタンドの跡地と汚染物質について
ガソリンスタンドの土壌汚染対策で気になるのは、調査や対策をすることが法律で定められているのかどうかということです。
土壌汚染対策が義務付けられているのは、土壌汚染対策法によって「特定施設」の設置届が提出されているケースなどがあげられます。
ガソリンスタンドはこの特定施設に含まれていませんので、土壌汚染調査や対策は、あくまでも自主的に行うことになります。(ただし、法第4条による調査義務が生じた際に、地歴調査によりガソリンスタンドであったことが確認された場合は、調査対象になります)
とはいえ、ガソリンスタンド跡地を売買しようとした場合、土壌汚染にまつわる項目がネックとなるケースも少なくありません。
土地売買に関するトラブルを避けるためにも、売主側が土壌汚染調査と対策を自主的に行うケースや、買主側が売主側に条件を提示するケースもあります。
2.調査義務が発生する場合は?
ガソリンスタンドは土壌汚染対策法が定める特定施設ではありませんが、自治体の条例で土壌汚染調査や対策が義務付けられている場合があるので、売買の前に調べてみるのがおすすめですね。
また過去の状況から法第4条、第5条により「土壌汚染のリスクが高い」と判断されれば、調査を命じられることもあります。
例えば愛知県では、県民の生活環境の保全等に関する条例である「土壌及び地下水の汚染の防止に関する規制」の見直しが行われ、ガソリンスタンドは特定有害物質等取扱事業所にあたるとされております。
そのため、廃止した際には土壌及び地下水の調査が義務付けられています。
3.ガソリンスタンドで検出されやすい汚染物質は?
ガソリンスタンドとして使われていた土地で、土壌汚染の原因になりやすい物質は以下のとおりです。
・ベンゼン
・鉛
・油
ベンゼンや鉛は、もともとガソリンに含まれている成分です。
ガソリンの1%ほどはベンゼンで、鉛は1975年以前に扱われていたレギュラー・ハイオクガソリンに含まれていました。
現在は鉛入りのガソリンの販売は行われていませんが、古くから営業していたガソリンスタンド跡地の場合、過去のガソリンによる鉛汚染が発覚する可能性があります。
また、法律で明確に基準が決められているわけではないものの、後々トラブルになりやすいのが油汚染です。
ガソリンはもちろん油の一種であり、周辺の土壌にしみ込むことで、油膜や油臭といったトラブルを引き起こしてしまいます。
トラブル防止として特定有害物質と共に、油についても土壌汚染対策を行う方が多くなっています。
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