板金・塗装といえば、自動車整備工場で行われる作業工程の一つですが、取り扱う溶剤や塗料に有害物質が含まれ、適切に取り扱っていないと土壌汚染を引き起こす危険があるのです。
そのため、自動車整備工場が建っていたという土地履歴が残っている場合は、土壌汚染調査の実施が求められるケースがあります。
そこでここからは、板金・塗装で使われる溶剤や塗料に含まれる有害物質の種類や、自動車整備工場跡地の土壌汚染調査の必要性についてご説明していきます。
目次
1.自動車整備工場跡地は土壌汚染調査の必要
土壌汚染は人の健康を脅かす有害な物質が、土壌に浸透もしくは混入している状態をいいます。
その土壌汚染を引き起こす要因は、有害な物質を取り扱う工場や施設からの排水・漏えい・廃棄物の埋め立てなどが挙げられますが、「板金・塗装」でも土壌汚染を引き起こす可能性があるのです。
2. 板金・塗装における土壌汚染の関係
板金・塗装は自動車の整備工場で行われる作業工程の一つです。
自動車の傷や凹みを修理・再生する作業を指し、文字通り「板金」と「塗装」の2つの工程で行われます。
3.「板金」と「塗装」の工程について
◇「板金」とは?
板金は傷や凹みなどで自動車のボディが変形した部分を、元の形状に修復する一連の作業になります。
その作業工程の中で下処理として損傷部分の塗膜を剥がす作業を行いますが、剥離剤を使用する方法と電動サンダーで剥がす方法があります。
◇「塗装」とは?
塗装は板金で修復した部分に色合いを調整した塗料で塗装していく作業です。
塗膜を剥がした部分は塗装の精度を上げるためにパテなどで下地を調整していきます。
以上が板金・塗装の一連の作業になりますが、板金作業の下処理で使われることがある「剥離剤」と、塗装に使われる塗料の顔料に土壌汚染対策法が指定する特定有害物質が含まれている可能性があります。
そのため、何らかの要因で漏えいした場合、土壌汚染に繋がる危険があるのです。
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