目次
1.土壌汚染対策の費用負担について
前回ご紹介した土壌汚染対策の費用に関して、「いったい誰が負担するの?」という質問をよくお受けします。
まず先に結論からお話ししておくと、土壌汚染に伴う調査や対策工事に発生する費用は土地の所有者が負担するのが基本になっています。
ただし、汚染を発生させた原因者がはっきりしている場合は、その汚染原因者に費用を請求することができます。
これは土壌汚染対策法の第七条(措置命令)と第八条(汚染の除去等の措置に要した費用の請求)で定義が示されています。その条文を紹介していきますね!
2.土壌汚染対策法での定義
『 土壌汚染対策法
(措置命令)
第七条 都道府県知事は、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるものとして政令で定める基準に該当する指定区域内の土地があると認めるときは、政令で定めるところにより、その被害を防止するため必要な限度において、当該土地の所有者等に対し、相当の期限を定めて、当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置(以下「汚染の除去等の措置」という。)を講ずべきことを命ずることができる。(以下省略)
(汚染の除去等の措置に要した費用の請求)
第八条 前条第一項の命令を受けた土地の所有者等は、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染が当該土地の所有者等以外の者の行為によるものであるときは、その行為をした者に対し、当該命令に係る汚染の除去等の措置に要した費用を請求することができる。
(引用:環境省|環境汚染に対する原因者負担の規定事例) 』
以上のように、土壌汚染対策法第七条では、土壌汚染で人の健康に被害がおよぶ恐れがあるとき、都道県知事は土地の所有者に対して、汚染の拡散防止のために除去などの措置を命じることができるとされています。
つまり、土地の所有者は都道県知事から措置命令が出されたときは、命令に従って措置を行わなければならず、その費用も土地所有者が負担しなければならないということです。
そこで第八条(汚染の除去等の措置に要した費用の請求)で、汚染を発生された事業者などの原因者がはっきりしているときは、その原因者に対して除去などの措置に要した費用を請求することができるとされています。
しかし、「いつごろ汚染が発生したのか」・「原因者が誰なのか特定できない」・「特定した事業者が倒産している」など、請求が困難なケースが多々見受けられるので、費用負担でトラブルが発生したときは弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
3.汚染原因者が特定できれば費用を原因者に請求することも可能!
近年では、自主的に土壌汚染対策を実施するのが一般化していますね。
土壌汚染対策の調査と対策工事の費用目安も合わせて紹介しましたが、処理が必要な土量が多くなれば、要する費用も比例して大きくなるのです。
その対策費用は、土地の所有者が負担するのが基本になりますが、汚染原因者が特定できれば、要した費用を原因者に請求することができますよ。
このような、土壌汚染調査や対策工事や費用負担で不明な点や疑問がありましたら、東海ジオテック株式会社までどんなことでも気軽にお問い合わせください!
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